画本武蔵鐙(えほんむさしあぶみ)は日本武尊(やまとたけるのみこと)にはじまり、上杉謙信、武田信玄、宮本武蔵、佐々木小次郎など、日本の名高い武者を描いた武者絵本。本図は、歴史に刻まれた川中島の戦い(1553 ~ 1564年)の名場面として伝わる上杉謙信と武田信玄の一騎打ちを描いたものである。軍学書『甲陽軍鑑』(こうようぐんかん)には、両名の一騎打ちの様子について「川中島の戦いの第四次合戦(1561年)で混戦のなか、白手ぬぐいで頭を包んだ武者が馬に乗って太刀を抜き、床几(しょうぎ)に座っていた信玄めがけ突進して切りつけてきたので、信玄は立って軍配で受けた」と記されている。北斎はこの場面を非常に緻密に描き、画面を見開きで縦に使うことで迫力を演出している。
作品名: 画本武蔵鐙(えほんむさしあぶみ)
作者: 葛飾北斎(かつしかほくさい) / 天保7年(1836年)/ 半紙本 <すみだ北斎美術館所蔵>
素材: レーヨンフジエット
プリント: オーバープリント(墨顔料)
ボタン: 黒蝶貝ボタン

